『キリストにならう』2

主よ、あなたのみ前にあって私の口は声を失い、ただ沈黙し、あなたに語ります。私の主よ、あなたがおいでになるのは、いつのことでしょう?貧しいしもべである私を訪れ、喜びで満たしてください。私の上にみ手を差し伸べて、不幸な私を艱難から救ってください。来て下さい、主よ、来て下さい!あなたなしには、私には一日も一刻も喜びがありません。あなたこそ私の喜びです。あなたなしでは、私の食卓はさびしい。あなたがその現存をもって私を生かし、解放し、優しいみ顔を見せてくださらなければ、私は不幸で、囚人のように鎖に縛られているのです。
他人は、その望みに従って、あなた以外の何かを求めるかも知れません。しかし私には、希望と永遠の救いであるあなたのほかに望ましいものはないし、また望まないでしょう。あなたが恵みを与えて、私の心に語りかけてくださるまで、私は沈黙しないで願い続けます。
《私を呼び求めたあなたのもとに、私は来た。あなたの涙と望み、へりくだりと痛悔とが、私をあなたのほうへ動かした。》
(第3巻第21章4-6)