インド「聖母マリアのバジリカ」

 10月15日に掲載しました「聖母マリアのバジリカ」について調べましたので、ご紹介します。ガイドブックには載っていませんし、インドに行かれる方は是非訪れてほしい寺院です。
ヴェランガニ −聖母マリアのバジリカ− 東のルルドhttp://www.theindiatravel.com/travel/favourites/pilgrimage/Velangani.htmより

 ヴェランガニは、タミル・ナドゥ州のコロマンデル沿岸にあり、南アジアのキリスト教徒の聖地となっています。
 1560年、聖母マリアは羊飼いのところに現われて、幼子イエスに飲ませるためにミルクがほしいとおっしゃいました。羊飼いはすぐに主人のところへ戻り、善い行いをすると、彼のミルクピッチャーは一杯になるのでした。そのことがあって、その地に小さな藁ぶきの聖堂が建てられました。16世紀末、聖母マリアは再び足の不自由な少年の前にご出現になり、少年の足を直されました。こうした出来事が、ここに教会を建てるきっかけとなりました。

 1869年9月8日、ポルトガル船がインド洋で大きな台風に遭遇して、どうにかマカオからゴアに到着しました。その時船乗りたちは、聖母マリアに「助けて下さい、もし助けて下さったら、マリア様のために大きな教会を建てます」と祈りながら約束したのでした。数時間後、彼らの遭難した船は、ヴェランガニの海岸に打ち上げられたのです。船乗りたちは、ヴェランガニにバジリカを建てただけでなく、毎年毎年、教会を飾りつけるためにこの上もなくすばらしい品を持ってきては装飾をしていきました。ポルトガル人はこの地域をMylapore教区から管轄権を得て借用しました。ポルトガル人船乗りたちの奇跡的な救助を記念して、毎年ここで8月29日から9月8日まで、すばらしい祭典が行われます。国中から、また外国からも巡礼者がこの地にやってきて、海で沐浴をして身を清め、頭髪を剃り(頭髪は後に司祭によってオークションにかけられます)そして、聖堂まで膝で歩み進んで行くのです。彼らは自分なりのインド方式で儀式に加わるのです。この寺院はまたヒンドゥー教徒にとっても巡礼地となっています。

 豪華な寺院の外観は、驚異的はアングルをもっています。3世紀も前に船乗りたちが救助されて以来、彼らの祈り力によって、ヴェランガニは軽い病気であれ慢性的な病気であれ癒すという評判があっという間に人々の間に広まり、今では「東のルルド」という異名が与えられています。伝統的なやり方として、健康を祈る時、聖母マリアへはろうそくを捧げます。心臓疾患の時は赤い心臓の形状、黄疸の場合には肝臓の形状、肺結核の場合は黄色の肺の形状のろうそくを捧げます。病気が良くなった暁には、癒された部位の形状をした銀のレプリカを感謝のしるしとして、聖母マリアと教会に捧げます。