川中なほ子先生出版記念会

 上智大学カトリックセンターで川中なほ子先生の出版記念会が行われました。長年ニューマン研究に携わってこられ、その研究の集大成ともいうべき『J.H.ニューマン研究』がこのほど出版の運びとなりました。
 三部構成で、第1部は列聖されたニューマンの霊性、第2部は神学者としての彼の研究書の紹介、第3部は文学的・霊的随筆の紹介 です。
 日本におけるニューマン研究は、彼の深い思想と英文の格調の高さゆえに文学部で取上げられることがほとんどですが、司祭として生きたニューマンは神学的見地から研究されるのが本筋ではないかと思いますので、そういう意味で本書は画期的な総合的研究書と言えると思います。
 19世紀に生きたニューマンは第2バチカン公会議にも多大な影響を与えました。ヨハネ23世は公会議の参加者らにニューマンを読んだ上で参加するようにお達しが出ていました。第2バチカン公会議はニューマン会議とも言われます。教会はいつしか聖職者が中心になり、信徒は2級市民と位置づけられていましたが、信徒も聖職者同様「神の民」であると前面に押し出して教会の刷新を訴えてきたのがニューマンでした。日本の教会でももっと彼を知って頂きたいと思います。


御年87歳だそうです。いつまでも魅力的な先生です。

私もサインをして頂きました。

ニューマン協会の関係者がほとんどで、数少ないのですが、貴重な方々です。

記念会はまず、カトリックセンター長のホアン・アイダル神父様からご挨拶を頂きました。

記念ミサは竹内修一神父様の司式で行われました。

いつも穏やかで、すごいことを淡々と成し遂げる方です。

講話として阿部仲麻呂神父様からお話をいただきました。竹内神父様からも若干のお話を頂きました。

出版社の方からのご挨拶です。ニューマンの本が出版されるとその著者についての問い合わせがたびたび入るそうです。

座談会としてお三人で語っていただきましたが、阿部神父様も竹内神父様も川中先生にお世話になったエピソードなども交えてお話くださいました。川中先生は、今も昔も本当に後輩をよく面倒みてくださる方です。

みんなで記念撮影!

ニューマンに関しては、日本においては専門的な研究書がほとんどで、一般の方々には浸透しにくいのが難点です。でも、第2バチカン公会議以降、これほどに刷新された裏にはニューマンの影響があることをもっと知ってほしいと思います。そのためには高校生でも読めるニューマン伝記などがあればいいですよね。誰が書く?私...?