川内村支援物資の配布

 川内村(人口3,000人)は原発から20-30kmに位置していますが、1年前に避難区域解除になり、また、村長さんも帰村宣言をしたことにより公的補助金は打ち切られました。しかし、1年経って帰村した人は約半分の1,000人。戻っても家財道具や布団・衣類は汚染されているので破棄しなければならず、また、2年間も無人だった家は荒れ放題。年金暮らしの高齢者にはその暮らしも大変です。そんな窮地を知ったNPOから、私のところにも支援要請が入りましたので、お米を5kg x 250軒分用意しました。また、支援物資もたくさん届けられました。たくさん集まりましたので、いよいよ2月22日(土)に川内村の体育館で配布することになりました。
これを指揮してくださったのは川内村仮設の自治会長の志田さんです。大役、本当にお疲れ様でした。
 志田さんからの伝言です。「皆様から寄せられた物資は一つも横流しすることなく、村民の方々に渡しましたことをご報告申し上げます。」この言葉の裏には、物資が届くと担当者が良いものを先に取ってしまうということがどこの世界にもありますので、志田さんはそれは絶対に避けたいとの信念を貫かれ、行政に引き渡すことなくご自分で取り仕切られた(それは志田さんご自身お若くはないので大変な労働でした)という意味が込められています。
 なお、これらの支援物資のほとんどはカトリック教会関係から寄せられました!ご支援ありがとうございました。


雪が解けずに残る川内村











あまりにもたくさんの温かい支援物資が寄せられましたので、体育館を借りました。









物資の配布方法を村民の方々に説明する志田さん(右端のマイクを持った方)
他の方々は配布のボランティアの方々です。

 「10時開始。衣類は好きなだけお取りください。お米と長ネギは引換券と交換になります。」







体育館に所せましと並べられた支援物資。衣類もジャケット系、セーター系、子ども用、男性用、女性用と分類しました。他に食品(砂糖、乾麺、インスタント食品などなど)コーナー、健康関係(マスクやほっかほっかカイロなど)コーナー、食器類など、充実しています。






ここは衣類コーナー











ここは砂糖やインスタント食品などのコーナー










衣類などは自由に取り放題ですので、たくさんの人でごった返しています。










皆さん、持ってきた袋や段ボールに詰めるだけ詰めて、「いやぁー、重くてもてねぇ!」と嬉しい悲鳴をあげていました。だれも不足することなく十分に行き渡ったので「大成功!」の物資配布でした。







「これ、似合うべか?」











「いやぁ、こんなにもらって...ありがてぇなぁ」











持ち帰る顔も真剣そのもの...










最後に引換券と交換でお米を渡しています。お米の数もちょうどよかったようでした。皆さんに喜んで頂いて、支援者冥利に尽きるというものです。









川内村二本松市から60kmぐらいの距離ではありますが、道はくねくね、除雪はしてあるものの脇に積み上げられた雪は解けず、道幅が狭く、そんなこんなでたっぷり2時間はかかりました。その帰り道の村の風景です。