公開パネルディスカッション

 プロテスタントキリスト教出版販売協会の主催で、公開パネルディスカッションが開催され、そのパネリストとして呼ばれて行って来ました。
テーマ : 震災とキリスト教
趣 旨 : 被災者当事者とメディアに携わるパネリストを交え、教会内外から改めてキリスト教を含む宗教
       界の被災支援のあり方や、それを巡る取材、報道がどのように行われ、一般社会からどのよう
       に受け止められてきたかなどについて論じ合う。
日 時 : 2月21日(金)18:00〜20:00
場 所 : 日本キリスト教会館(新宿区西早稲田2-3-18)
〔パネリスト〕
       柳沼千賀子氏(NPO法人福島やさい畑〜復興プロジェクト理事長)
       北村敏泰氏(「中外日報」特別編集委員
       島薗進氏(宗教学者上智大学グリーフケア研究所所長)
       西出有志氏(共同通信編集委員
司 会 : 松谷信司(キリスト新聞社)

パネリストは錚々たるメンバーばかりですが、何故私が呼ばれたのか、ちょっと場違いな思いがしておりましたが、非常に面白かったです。しかし、時間があまりにも足りなくて、突っ込んだ話はできませんでした。


私以外の御三方は、宗教に対し非常に強い関心をお持ちですが、ご自身はいずれの宗教にも帰依してはおられない方々でした。それだけに、外からの視点で面白い指摘がありました。
 今回の震災の復興支援では多くの宗教者の姿がメディアで取り上げられているが、これは珍しいことである、と。
 命に係わる大災害なのだから、当然、宗教者の出番だと私は思っておりましたが、北村さんは、宗教者もいろいろいるが、宗教者の役割は「小さい者」に寄り添うことこそが使命であると熱く語っておられました。
 私の発言としては、この震災でたくさんの若者がボランティアに来て下さったが、中には仕事を辞めて、学生なら大学を休学してボランティアに来られた方も少なくなかった。彼らをそのように駆り立てたのは何か、命を求めているのではないか、自分の命をかけられるものを求めてやってきたのではないか。その生き方は宗教的である。彼らがそのことに気づくような言葉を宗教者がかけてあげることができたら、あるいは宗教に目覚めることがあるかも知れない、と話しました。

 カトリックの方も何人か参加しておられました。土屋さんはグリーフケアについて、もっとお話を伺いたかったとのことでした。本当にそうですね。時間が足りなかった。次回に期待しましょう。





 プロテスタント仙台市民教会の川上牧師さん(写真3枚目の左)と。宗教を超えて、幅の広いご活躍をされています。
 部外者の方々からみると、それぞれの宗教者が対立していることはやはり正しくない姿と映るようで、パネリストから、この震災でどのくらい他宗教の人と協力して活動しているかという質問と指摘もありました。
  また、パネリストのお二人は新聞社の方ですが、キリスト教界内部だけで情報が回っていることが多く、メディアに知らせるにしても、朝日などの新聞社だけで、悲しいかな、小社のような地味な通信社には知らされないことが多いので、是非、知らせてほしい、とのことでした。


司会の松谷信司さん(左)と北村敏泰さん(右)です。
松谷さんとお会いするのはこれが初めてですが、福島のご出身とのこと。そこでふと30年も前に交流のあった松谷好明牧師先生と苗字が同じことに気づいて、ご関係があるのか伺ったところ、伯父様とのことで驚きでした!