大いなる宣教「福島野菜販売」

 心から協力してくださる方あり、真向から非難する方ありの「首都圏での福島野菜販売」をこの7月から始めましたが、全く予想していなかった面についてお話したいと思います。
 それは、これは大いなる宣教になっているということです。カトリック教会がミサ後に販売許可してくださったお陰で、「二本松農園」のスタッフはカトリック教会に販売に伺っている訳です。スタッフはこれまで「カトリック」の「カ」の字も知らなかった人たちばかりです。その人たちが「神父様」や「信者さん」と直接出会い、会話をしています。そこで何かを感じているようです。
 あるスタッフは神父様から「誰が何と言おうと、私はあなたたちを守る」と言われ心に沁みたようです。
 またあるスタッフは「教会では毎週信者が集まるんですね。これはすごい。お寺ではそういうことがないですからねぇ...。」と感想をもらしてました。
 さらに信者さんたちに好意的で前向きな言葉をかけられて、カトリック信者は何かが違うと感じているようです。しかも、首都圏にはこんなにカトリック教会があり、皆活動をしていること、これはすごいことだ、と。
 それだけではありません。二本松農園と提携している県内の農家さんは今や30件になりましたが、農家さんというのは自分では販売ルートを持っていません。自分の作った作物が二本松農園を通してカトリック教会が買って下さっているということを知り、「ん?教会?」と今まで縁のなかったカトリック教会に関心を寄せるようになりました。農家さんの口から「教会」という言葉が出るようになりました。

 いやがおうにも直接「カトリック教会」と関わりをもつようになった農家の方々は、生活面だけでなく、精神的な面でも出会った神父様や信者さんに救われているのではないでしょうか。
 目の前の危機的状況をどうにかしなければという思いしかなかった私には、これは計算外(?)の出来事であり、つくづくと神様のわざは人々の生活という物的な面の救いにとどまらず、魂も救われるように導いて下さっていたのだと、今さらながらに気づいた次第です。
 そのようなことで、おそらく信者さん方も知らず宣教を行って下さっていることになろうかと思いますが、今後もよろしくお願いします!