福島のために何が援助できるか

 6月17日にイグナチオ教会において、とすねっととカトリック麹町聖イグナチオ教会が主催する「東日本大震災避難者をサポートするチャリティデイ」が開催され、行ってきました。これは東京に避難しておられる方々のためのバザーで、バザーでの収益やカンパは、とすねっとを通じて東京の避難者の継続的支援活動のために使われるとのことでした。
催しの内容は、「チャリティバザー」避難者の方は無償・一般の方も歓迎。「相談コーナー」法律・税・くらし・困りごとなど。「軽食・カフェ・交流コーナー」おいしいイタリア料理と珈琲・紅茶など提供。★子どもスペース・遊びスペースあり!マジシャンも登場するかも!似顔絵コーナーあり!★「ミニライブ」すてきな音楽家たちによる演奏。など充実していました。
 そして、私にとって大事なことは、CLCの支援デスクの岩田さんと林さんにお会いしてお話ができたことでした。宮城・岩手はがれき撤去のためにボランティアの方が入ることができ、その支援は着実に進んでいます。しかし、福島ではそれはできません。仙台教区サポートセンターでも福島に援助のためのベースを立ち上げたいと言って下さっていますが、何をどうしたらよいのか模索するも、今のところ何も具体化していません。
 そのような中、CLC支援デスクのお二人に二本松の問題を話させて頂きました。
 二本松市では今、11か所に約1000戸の仮設住宅を建設中です。体育館やJICA等の避難所はそれぞれ6月または7月末で閉鎖して、3次避難として移って頂くことになります。二本松市仮設住宅に入居できるのは浪江市の方のみです。阪神大震災の時に仮設住宅に抽選で無差別に入居させたことで孤独死が多かったことを反省して、町単位でまとめるという方針がとられたためです。浪江市役所も二本松市の「男女共生センター」に移転してきています。さらに特徴的なことは、仮設住宅には必ず集会所も設けられている点です。
 二本松の避難者のために必要なことは「心のケア」です。原発直後に避難が始まった時は、皆同じ状況に置かれました。しかし、2次避難、3次避難と時が経つにつれて、それぞれの状況に差が出始めています。仕事が再開できた人、住む家が見つかった人、病人をかかえて途方にくれている人、老人の介護を仮設住宅で行うにはあまりにも不便過ぎると悩む人、家が全壊で100万円の援助金をもらったため生活保護は受けられないので、生活をどうしたらいいか悩む老夫婦、子どもが二本松の学校に転入したので二本松で生活していきたいが、相馬出身なので二本松の仮設住宅には入れない人、5人家族が住める大きなアパートはなく、家族がばらばらに住むしかなくなって不安になっている老夫婦、などなど...。
 避難者の方々の不安は震災当時とは様変わりしてきています。そして、むしろこれから生活をどう立て直していくかにおいて不安が大きくなっています。そうした方々のための心のケアが必要なのです。
 CLC支援デスクのお二人は、まずは二本松の現状を自分の目で確かめたいと、26日に二本松市を訪問して下さることになりました。具体的にはその後に相談することになりました。とても嬉しいことです。CLCはイグナチオの「霊操」を通して心の問題に取り組んでいるグループですから。