石巻でのボランティア(1)

 震災の被害状況について福島県だけでなく、他県の実情も知り何かできることがあるならばと思い、石巻に5/17〜5/21の5日間ボランティアに行って参りました。

「仙台教区サポートセンター」に10日ほど前にFAXでボランティアの申込みをしました。その時に、石巻ベースへ行くようにとの指示を頂きました。
仙台教区内にあるサポートセンターに到着すると、説明や注意事項等のオリエンテーションがありました。

石巻教会に2時ごろ到着し、カリタス・ジャパンの職員の川原さんから具体的な仕事内容や注意事項やここでの過ごしかたなどの説明をいただきました。
仕事は、避難者の方々へのお湯やお茶の提供サービスと、社会福祉協議会管轄の個人宅のがれき撤去やヘドロ掻きだしの2種があります。前者は身体的には楽な仕事で、後者は身体的にかなりきつい仕事になりますので、この2つを交互にやるようにして身体に無理のないように考慮されています。
翌日、さっそく私たち11名はがれきの撤去をすべく準備万端、出発式をして気合をいれました。

まず、専修大学の敷地内に設置された社協のボランティアセンターに行って登録すると、団体の顔ぶれを見て体力に見合った仕事を割り振って下さいます。


車にがれき撤去の必要な用具を準備します。

家々はすべてこのように崩壊していました。津波がどれほど怖いものであったか。想像を絶するものであったことが、この家々に自分が住んでいたらと思った時に感じられました。目の当りにすると、テレビの映像では分からなかったことが見えてきます。









佐々木さんのお宅の塀のがれき撤去が指示されました。さっそく、行ってみると、思ったよりがれきは大きなものではなく、その点ちょっと安堵してしまいました。
しかし、佐々木さんの家は1階は完全に津波が押し寄せ、かろうじて崩壊は免れたものの1階は住める状態ではなく、2階で生活しておられます。











みんなで力を合わせてやるとあっという間です。
がれきの下は「ヘドロ」です。それも削り出しました。
ヘドロには細菌が繁殖しているので、怪我をするとそこから菌が入り「破傷風」になるケースが多いので十分に注意するようにとのことでした。






最初、社協の方から説明を受けた時は、たいへんな仕事だと、正直のところ思いましたが、現場に到着するとがれきが小さいサイズだったので、これなら午前中で終わる、と皆張り切って作業に取り組みました。とは言え、運び出す段階になるとこれは相当の重さになりますので、皆腰をいたわりながらの作業でした。女性を3人含む11人でしたが、皆心を一つにして頑張りました。









〈ここだけのボヤキ〉宮城入りして、自己紹介で「福島」から来ましたと言いましたら、ある方(宮城出身ではない)から、ほんの軽い気持ちで悪気があったとは思わないのですが、「ああ、放射能を持ってきてくださったのですね!」と言われました。私はこの言葉を聞いて大いなるショックを受け黙ってしまいました。差別、そして福島県民の苦しみをこのような冗談のレベルで扱うことの無神経さ...この言葉はたぶんの私の脳裏から消えないでしょうね。