マザー・テレサの魅力

 マザー・テレサの写真と言葉に触れた人びとの中には、また戻ってこられる方が何人もおられる。日を改めて、「また、来ました!」と再来場される。或いは、家族や友人を連れて再び来られる方もいる。「先日見て良かったから、今日は主人を連れてきました。主人には会社を早退してもらって...」と言う。マザーは知らなければならない誰かなのだ。私たちを惹きつける力がある。
 来場される方々の背景はまちまちだ。宗教も違う、歩んできた人生も違う、趣味も違う、価値観も違う。しかし、マザーの話になると、通じ合い、仲間意識すら芽生える。マザーには私たちを人間本来の姿に戻し、そして一つに結びつける力がある。
 見終わって帰ろうとする方に、「良かったら、感想を書いて行ってください」と声をかけると、意外にも多くの方がノートに目を留め、椅子に腰掛けて一心に書き始める。写真を見、言葉に触れた方は、誰かに向かって言わずにはいられない何かを胸に強く感じているのだ。マザーは私たちの魂を揺り動かす力を持っている。
 会場の事務の方から、こんなに来場者が多いのは初めてです、市外、県外からの問い合わせの電話がこんなにあるのも初めてですよ、と驚かれるので、「それはマザー・テレサの力です。他の会場でも同じようなことが起きています。」と答えると、事務の方はさらに驚かれた。マザー・テレサは今も生きている!