園児との河川清掃

 教会に併設されている二本松幼稚園の佐藤せつ子園長先生の発案で、目の前を流れる六角川の清掃を行った。目的は、この河川で子どもたちに水遊びを通していろいろな体験を積ませたいのだが、それには汚れがひどいので、みんなで清掃しようというものだ。
 佐藤園長が最初、市に清掃の交渉に行ったところ、この河川の管轄は福島県二本松市ではないという理由で断られた。しかし、園長は「それはおかしい。市を流れる河川であり、自分たちで清掃すべきでしょう。幼稚園の保護者が手伝うなら市でも動いて下さいますか。」と引き下がることなく再三掛け合ったそうだ。市もそういうことなら、と腰を上げることになった。
 市の職員は前日に周囲の草刈りをして下さり、そして今日、県の土木課の職員と市の職員、園児とその保護者、そして教会からも手伝いに参加して、梅雨の合間の好天の中、力自慢のお父さんたちは河川に積もっていた泥をスコップですくい出し、お母さんたちは機械の草刈り機では届かなかった細部の草刈りをし、そして園児たちはその刈った草をビニール袋につめるという作業を行った。
 このような大変な仕事もみんなでやれば楽しさに変わる。何と言っても園児が一緒だ。園児たちは河川の手すりから下で作業するお父さんに向かって「お父さん、がんばれ!」の掛け声をかけ出した。その声は次第に大きく一つとなって、お父さんの頭上に響き渡った。
 作業は1時間で終了とした。いい汗を流した後の冷たい缶のお茶は格別においしかった。ひょうきんな園長先生はそれを「ビール飲んで下さい!」と言いながら、汗だくになった保護者のみなさんに配布していた。
 園長先生は、今日の作業は河川の長さに対してごく一部でしかないが、これを新聞で報道して頂いて、他の地域の方々にも清掃の輪が広がるように願っていると話して下さった。
泥を取り除く作業。「お父さん、がんばれ!」
向こう側(下流)はまだ手付かずの状態、蓄積した泥の上に雑草が生えているのが見える。
園児たちもタオルを頭に巻いて、お母さんが刈った草を集める作業をがんばった。