野菜支援のいきさつと感想

野菜支援のいきさつについてお話しましょう。
 今年5月、原町教会の主任司祭となられた狩浦神父様の前任地の豊橋教会(愛知県)から、仮設へ野菜支援の申し出があったことが発端でした。その時は善意の方々による任意の量だったために、仮設の全軒分には満たないものでした。仮設のお世話をしているMさんの「形はそろわなくてもいいから、全軒分あるといい」という思いを、原町教会の信徒会長高野さんがメーリングリストで発信してくださったことに「福島やさい畑」が応えて、この野菜支援活動が開始しました。
 Mさんには、「いつまでも、人を頼らず、野菜をいただくことによって、自分達も土地を借りたりして、以前のように野菜を作ろうという気になって欲しい」という思いがありました。事故前は皆、自分で野菜を作っていた人たちなのです。
 8月2日(木)の「寺内第一応急仮設住宅」へ2度目の支援野菜の配達の様子を高野さんが次のように実際の言葉をご報告してくださいました。
・「また来てくれたの?暑いのにありがとう。すぐ、いただいていっていいの?」
・「暑いのに、配ってくれてありがとう。コーヒー、冷えたのあるから、これ持って行って。」
・「ありがとう。隣はいないけど、わたし預かってあげるよ。」
・「いつもありがとう。うれしい。」
・「刺し子サロンの他に、野菜配りもしているの?次の刺し子はいつ?宿題、いっぱいやってあるのよ。野菜ありがとう」
・「隣は、いねえぞ。勤めてるから。預かっておくか?」
等のやりとりがありました。誰一人、野菜を余計なお世話だとか、いらないなどといった顔をする人はいません。そして、みなさん低姿勢です。
 「角川原応急仮設住宅」(2回目)のみなさんの様子はこうでした。
仮設の方々は大変喜んでいます。1回目より、2回目の方が、仮設の方もパッと笑顔になります。続けることに意味があることを実感します。
・「また、来てくれたんですね。」
・「夕食に使います。」
・サロン長の話:「今まで、野菜を作っていて、人にあげてありがとうと言われてきたけど、野菜を頂くって、こんなにもうれしいことだと、もらってみて初めてわかった。感謝している・・・とみなさん言っている。」
土地が流されて、野菜を作りたくても作れない仮設の方々でした。
 寺内第一仮設では、土地を借りて開墾を始めるようです。ただ、まだ、石がごろごろあるので、それをボランテアで取ってもらえればいいなあと言っていました。今原町ベースに来ているボランテアのかた方は、そちらに動員されているのでは…。